以前の記事(ソフトなカナルなカスタムIEM)で、ソフトカナルのカスタムIEMの試作機を作ってみた、ということを書いた。
しかし、この工法には大きな問題がある。
その問題は工程2のところにある。
まず、このやり方ではグミタイプUVレジンで作ったカナル部分を奥からほじくって取り出さないといけない。
この際にピンセットなどでむりやりほじくるので型にも本体にも傷をつけてしまうこともある。また、紫外線を何回か当ててシリコン型が硬くなっていると、そもそも取り出せなくなる恐れもある。
イメージ図 |
また、出来上がったカナル部にむりやり穴を開けるのもカナル部を結構傷つける。こっちは裂けたところで一応直しようがあるが、形が微妙に変わってしまうし見栄えも悪い。
柔らかいと加工が結構難しいのである。
そこで、新しい工法を現在テスト中。
これは型の作り方にポイントがある。
上のような問題点を解決するために、「型を分割式にする」ことでカナル部を容易に取り出せるようにすることと、「カナル部を固める際に最初からチューブを通しておく」ことができるようにした。
まだ型を作ってるだけなのでうまくいくかどうかは未知数だが、多分上手くいくだろうと見切り発車で書いてしまう。
早速作り方へ~
1.原型を写真のように粘土で埋める
カナル部を露出させる |
2.先っちょに端を塞いだチューブをはりつける。
ちなみに、この際瞬間接着剤を使うわけだけれども、ウェーブの3Sというのがオススメ。これはほんとに瞬間に固まる。今まで使ってきた瞬間接着剤の中でこれは最高傑作だと断言する。