読んでいた本
『私とは何か』 平野啓一郎
- 作者: 平野啓一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/14
- メディア: 新書
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アマルティア・センの『アイデンティティと暴力』のほうがいい。↓
- 作者: アマルティア・セン,大門 毅,東郷えりか
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2011/07/09
- メディア: 単行本
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『なめらかな社会とその敵』 鈴木健
- 作者: 鈴木健
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2013/01/28
- メディア: 単行本
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社会制度(法律、契約…)をプログラムとして表現し、人間が余計なことを考えるコストを払わなくても自動的に契約がなされたり違反行為をする手段が封印されたりとか、スマートコントラクト的な話はよい。本来であれば、法律なり契約書なりがマスターであるべきところが、それが曖昧性のある自然言語で書かれているばかりにわざわざ読み解く専門職がいるなんて馬鹿らしいじゃないですか。弁護士とか世の中にいらないですよね。
一方で、PICSYとか分人民主主義みたいなのは前から主張しているように「ソーシャル・キャピタル」による新たな貧富の格差を生み出すだけだと思うんですよね。あいつは顔が悪そうだから信用できない、〇〇人だから・皮膚の色が✗✗色だからどうせ馬鹿だ、云々。間違いなく、今の拝金資本主義よりもひどい世界がやってくると思う。
ニュース
「世界共通のインターネット」を巡る、グーグルとカナダ最高裁との闘い
修正第一条ってこれのことだよねぇ、、。
Congress shall make no law respecting an establishment of religion, or prohibiting the free exercise thereof; or abridging the freedom of speech, or of the press; or the right of the people peaceably to assemble, and to petition the Government for a redress of grievances.
月並みな意見で申し訳ないけれども、旧来の法律は領土ぬきには考えられない。(国家の三要素、主権・領土・国民だったっけ)法律の及ぶ地理的な限界が存在していて、その範囲内で効力をもつもの。
しかしインターネット上に存在するデジタルデータは、地図上のここにあると指し示すことはできない。オリジナルというものが存在しないし、同時に複数の場所に存在することもできる。それを法律で縛ろうとしても、できないと思う。
(8/22)
川上量生「中国のネット管理政策は正しい」
上のニュースと関連して。インターネットに対してグレート・ウォールを作ることができれば「この一点」と指し示すことはできなくとも法律の及ぶ国内のものかそうでないかを別けることくらいはできる。領土の存在を前提とした法をデジタルデータに適用する方法としては、それしかないということなんだろうね。
(8/22)
日本人の「戦争反対」は、御霊信仰なのかもしれない
戦争体験者が高年齢化しているということは、「目撃証言が低年齢化している」ということである。
2017年夏で敗戦より72年、いま80歳の人で敗戦のとき8歳、90歳の人でも18歳にすぎない。いまの80歳代の人はあの大戦に能動的に関わっていた世代ではない。
子供の生活は常に受け身でしかない。身の回りのことしか見えていない。その日常エリアがいきなり燃え、人が死んでいく現場になった。過酷である。戦争を怨みこめて語るのは当然だろう。彼らは本当に、ただ巻き込まれただけの存在だからだ。
しかし、子供の視点からだけでは全体像は見えてこない。
子供の戦争観は「何もやってないのに殺される」というところに立っている。
ただ、視点を変えれば、日本国は何もやってないとは言えない。
鎮魂どうのこうの、の部分はあまり同意できないけれども↑は重要な指摘だと思う。今の戦争に関するメディア表現は、自然災害とおんなじような扱い方。幼稚なんですよね。
(将来政治家や完了になるかもしれない)子供に対して見せておいて、嫌悪感を植え付けておくとかそういう感じには役立ってるんじゃないかと思うんですけど、大人が見て意味あるんだろうか。24時間テレビと同レベルな気がする。
(8/25)