9/24-9/30のアンテナ

[記事] ロボットの「無礼」な態度が、人の決断に影響を及ぼす:研究結果

wired.jp

ロボットやAIが原理上得意であるはずのものとして、「感情労働」がある。たとえば、コールセンターで罵詈雑言を浴びせてくるモンスタークレーマーに対して丁寧に対応し続けることなど。

そういう部分はロボットにはできない人間の仕事だと思っている人が多いが、それは間違いだ。なぜなら、人間は疲れてしまうから。

昔個別指導の塾講師をやっていたことがあるんだけど、あんまり呑み込みがよくなく、一度教えたことをすぐに忘れてしまう生徒がいる。そういう生徒に対して、優しく対応し続けるのってめちゃくちゃ疲れるのである。 そのうちだんだん適当になっていったり、飛ばしてしまったりということになる。

人間がある人にやさしくしたりするのはとてもエネルギーが必要なのだ。 ましてや相手も感情をむき出しにしてくる場合は2乗して大変だ。 一方でプログラムは決して疲労しないので、その気になれば24h365日罵詈雑言を聞き続けて優しく謝り続けることだってできる。

とまぁ、僕は優しくするとか謝るとか相手を心地よくする感情労働をAI任せにすることについては考えていた(SNSやテキスト投稿サイトで、クッソつまらない投稿に対しても好意的な感想を送りまくってプラットフォーム依存度を高めるBotなど)けど、そうじゃない方向もありうるなと思った。

相手を心地よくする感情労働だけじゃなく、相手を律する感情労働というのも世の中にはある。怒ったりとか。そういうのもふつーにエネルギーを消費する。

昭和を懐かしむ人たちは、親以外の大人がちゃんと子供を叱っていたから昔は良かったんだ的なことをよくいう。昔のほうが治安が悪かったことを念頭においても、この意見には一理あるかもしれない。

AIがそういう親じゃない子供叱るおじさんの役割を担う未来はありかも。

[記事]「肉」とはそもそも何なのか? 培養肉の名称をめぐる果てしない議論

wired.jp

先週のアンテナでも細胞工業みたいな話をしてるけれども、最近これ世間でもホットトピックなのかなぁ?

「遺伝子組換え」が以上に恐れられるのは、用語が怖いからだと思う。遺伝子組換えがなぜ怖いのか何人か聞いたことがあるんだけど、「自分の遺伝子も組みかえられそう」とかとても理性的な恐れ方ではなかった。 大豆食べたらお前の体は豆になるのか?という、、、。

でも、用語は大事ですよね。

[記事] 厚さ0.1mmの「野菜」をつくった男。 すべては地方の未来のために

wired.jp

先週スーパーで発見して、すごいと思ったんだけどWIREDで取り上げられていた。

見ようによってはディストピア小説に出てくる合成肉みたいな商品だけど、売り出し方によってこうも見方が変わるのかと。規格外の野菜を使用、地方の農家を支える…。すごいロハスでエコじゃないですか。

合成肉もこういうアプローチの仕方が必要なんだろうなぁと。

いいものを作ればいい、ではなくいいものをいいものだと世間に伝える努力までできてはじめてイノベーションなんだなぁという好例だと思う。