単焦点レンズを使うことをすすめられた
前回の記事で、ミラーレス一眼「E-PL1」を使い始めたということを書いた。
実は、これまで2,3回写真教室に行ったことがある。
最近出版された、上記の本を書いている松本茜という人が講師のもの。写真教室といいつつ、鬼ごっこをしたり「感性を磨く」というという部分を鍛えられる面白い時間だった。
この本もそうなのだが、カメラの使い方にはあまり重きをおかず、「見たままを記録する」ではなく「カメラを通してしか見えないものを作る」という意識をもつことになる。
この教室に何度か参加したときには毎回「レンズ交換式カメラを買ったら、まずは単焦点レンズしか使わないように」ということを言っていたなぁと思い出した。 単焦点レンズを使うと、自分の足で構図を作る必要があるので、自然と前後に動くだけでなく視線も変えるようになるから、ということだった。(ズームレンズだと自分は動かなくても前後の移動をサボることができる)
また、これは感覚的な話だがズームのできるレンズよりもできないレンズのほうが設計しやすそうというか、きれいそうな画が撮れる気がする。
自分としても、子育てパパのように今なにかを残したいというものがあるわけではなく、漠然とかっこいい・センスあふれる写真が取りたいなぁと思っている方なので、センスを鍛えるために単焦点レンズを使っていくことにした。
画角について
単焦点レンズとは、(光学)ズームができないレンズのことである。
レンズがどれくらいの範囲を写せるかを画角というのだが、この画角というのは、レンズだけではなくて撮影素子の大きさでも変わってくる。 撮影素子が大きいほど、同じレンズでも映る範囲が狭くなる。
カメラの世界では不思議なことに、撮影素子が35mmフィルムだったとしたら、という換算焦点距離というので画角を表す文化があるようだ。 もっとまともな指標があるのでは?と思うのだが、文化なのだからしょうがない。 (たとえば、1m先の平面を写したときに映る四角形に外接する円の直径…とか?でもソニーのEマウントとかだと同じレンズでことなるセンサーサイズに対応していたりするのだろうか。。)
ちなみに、スマホのカメラも一部の超例外をのぞいて単焦点。
レンズの選び方
最近のスマホだとトリプルカメラだとかクアッドカメラとかいって、画角が異なる複数のレンズが付いていることが多い。 残念ながらHuawei P10やNokia9のような同じ画角のレンズを複数並べるスタイルはどうやら廃れてしまったようだ。
スマホカメラの画角を参考に、だいたいの目安がつけられるだろう。
iPhone 12 Pro Maxの場合、
- 超広角:14mm相当
- 広角(標準):26mm相当
- 望遠:64mm相当
だそう。ただし、超広角の場合、歪まないような補正をかけるので、レンズ交換式カメラで14mm相当より映る範囲は狭いそうだ。
ちなみに、自分が使っているMi9SEは、
- 超広角:15.8mm相当
- 広角(標準):26.8mm相当
- 望遠:54.7mm相当
だそう。望遠が結構違う。
まずは、今つかっているスマホのカメラを調べてみて、その写りから「同じような画が撮りたい」なのか「もっと広く撮りたい」なのか「もっとズームした画を撮りたい」なのかを考えてみるのがよいのではないだろうか。
その他の単焦点カメラ
フィルムカメラの時代、50mmが標準レンズであったそうだ。しかし、さきほどのiPhoneもそうだがスマートフォンのカメラはだいたい「標準」が28mm相当に近い画角となっている。 そのこともあってなのだろうか、高級単焦点コンパクトデジカメをみると50mmより広いレンズがついている。X100シリーズは28mm相当、RX1シリーズは35mm相当だそう。
ちなみに、写ルンですは32mmだったそう。昔から、とりあえず取れれば良い、というカメラの画角は50mmより広角だったようだ。
ちなみに、高級単焦点コンパクトデジカメのなかでも、同じシリーズで複数画角を取り揃えているシグマのdpシリーズは
dp0:21mm相当 dp1:28mm相当 dp2:45mm相当 dp3:75mm相当
だそう。この数字は適当に決めたものではないだろうし、シグマの人的にはこれを揃えたらいいんじゃない?と思っていたのだろう。 これもひとつの参考までに。