最近よく聞くBNPL(Buy now, Pay later)とは?クレジットカードと何が違うの?

BNPLとは

BNPLという言葉を聞いたことがありますか?Buy now, pay laterの略で、主にネットショッピングで利用される後払いのサービスです。

と聞くと、クレジットカードと何が違うの?という疑問が湧いてきますが、デジタル技術によって可能になったサービスの違いが存在します。

BNPL市場状況

BNPLは先進国の若者を中心に利用が拡大しています。

3大プレイヤーであるKlarna(クラーナ)はスウェーデン、Affirm(アファーム)はアメリカ、After Pay(アフターペイ)はオーストラリアを拠点としています。

画像引用:日本総研,「拡大する Buy Now, Pay Later(BNPL)市場の動向と今後の展望」(https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/researchfocus/pdf/12531.pdf)

中でも、最大の決済取扱高を持つKlarnaは8700万人のユーザー基盤を持っています。日本でも、PaidyがBNPL事業者として注目されています。

BNPLとクレジットカードの違い

BNPLとクレジットカードの違いは、与信の仕方にあります。

クレジットカードは月にいくらという与信枠があってその範囲内であれば何であっても同じようにカウントします。ある月に100円のものを1000個買うのと、10万円のものを1つ買うのは同じ扱いで、両方とも与信枠を10万円使うだけです。

一方で、BNPLは個々の買い物ごとの与信を行うことができます。 BNPL店舗側から何を買おうとしているのかの情報を得ることができるため、このようなきめ細かい与信が可能になっています。

これによって生まれる違いとして、クレジットカードのように実際に使いたい場面より前に審査を受けてカードを作っておく必要がなくなります。使いたい時に申し込むような利便性が提供されています。

もう一つには、金額的には同じ買い物でも、何を買おうとしているかのリスクの分析が可能になることが挙げられます。

100円のものを1000個買おうとする場合と10万円のものを1つ買おうとする場合で審査結果は変わります。また、それまでの利用状況に応じても変化します。(なので、クレジットカードのように絶対的な与信枠はありません。が、利用実績を積み重ねていくと徐々に審査が通りやすくなるという意味で与信枠に近いものはあります。)

これは私の考えた例であり、本当にそういうアルゴリズムになっているかはわかりませんが例をあげます。

少額の利用をコツコツしてきて与信枠を大きくしてきた人が突然大きな買い物、しかも転売がしやすそうなものをしようとした場合、最後に高い買い物をしてお金を払わずに逃げようとしていると疑われます。こういった場合も、クレジットカードの場合は与信枠の範囲内であれば買えてしまいますが、BNPLの場合は利用パターンや買おうとしている商品の特性から買い逃げの可能性が高いと判断し、利用を拒否することができます。

このきめ細やかな対応はデジタル技術によって可能になったものです。 その代わり、店舗側は個別のサービスに対して個別に対応していく必要があります。VISAでの支払いを可能にすれば、どこが発行したものか・クレジットカードかデビットカードかといった違いを無視して利用してもらうことが可能ですが、Klarnaに対応したからといってPaidyに対応するわけではありません。

これまでよりもリスクをきめ細やかに分析できることで、よりギリギリを攻めた与信ができるようになっています。

そのほかの違い

そのほかの違いとしては、以下のようなものが挙げられます。 しかし、これらは今あるサービスがこうなっているものが多いというものに過ぎません。将来的にこの違いを持たないBNPLサービスが登場することは十分に考えられます。

BNPLは一般的に利用者からは分割手数料を取らない

BNPLでは、買い物をする利用者側は延滞などをしない限り金利負担や手数料負担がありません。一方で、店舗側にはクレジットカード以上の利率で手数料を取っていることでバランスを取っています。

BNPLは付帯サービスを提供しない

クレジットカードではポイントやマイルが溜まったり、カードのランクに応じて海外旅行保険付帯サービスなどの特典がつくことが多いです。BNPLでは一般的にそのようなものは提供されません。

BNPLが流行る理由と日本でBNPLは流行るのか

クレジットカードを作るためにクレジットヒストリーが必須なアメリカと違い、日本では楽天カードに代表される審査のゆるいカードがたくさんあります。

このため、18歳以上であれば安定収入がなくても、与信枠こそ小さくてもクレジットカードを持っている人が多くいます。クレジットカードを持っていれば、わざわざBNPLを使うニーズは今の所諸外国に比べると少ないと言えるでしょう。

また、BNPL自体が「どうやったらクレジットカード扱いにならないか」といった法律の抜け穴をついた結果出来上がったビジネスモデルとも言えます。欧米豪では今でこそ規制が追いついていないですが、徐々に規制側が追いついてくると利便性の面で特色が減っていくでしょう。

このような理由から、私はBNPLは日本ではあまりヒットしないのではないかと思いますが、、未来はわかりませんね。もしヒットしたら、自分の勘が弱いということで、、。


この記事は以前別のプラットフォームに掲載したものを移行したものです

その後日本でもpaidyが流行り、こんなニュースも見られる世界になりましたね。