一票の格差は問題だけれども選挙区の格差って問題にならないの

今回の衆院選は残念な結果。 なぜ自民党がまだあんなに議席を取れたのだろうか? これが日本的な「政治」力の違いなのだろうかと思う。(社内「政治」みたいな意味での政治。)

一票の格差

選挙のたびにニュースで「一票の格差」問題が取り上げられる。 選挙区ごとに当選に必要な票数が違うという話だ。一般的には都市部で多く地方で少ない、だから都市部の一票の価値が地方の一票より低いのは平等性がないのではないかという話である。

megalodon.jp

総務省がまとめた14日現在の有権者数は1億417万人余りで、衆議院の小選挙区の1票の格差は最大で2.06倍となり、前回・3年前の選挙に続いて2倍を超えています。

とある。選挙区あたり人口が多い選挙区のトップ2が札幌だということだ。

選挙って一定票数を集めたら当選、ではなくて相対的に多く票数を取れるか、だから集まった票数だけを見て「一票の重みが違う」というのは違うような気もするのだけれど、、 でも少ない得票で勝てる選挙区の方が特定の団体の影響力が強く出やすいといったことはあるように思う。

思うのだけれども、一票の格差よりも選挙区によって選択肢が違うことの方が問題じゃない?と思う。 特に衆議院の選挙では、選挙区が細かく分かれているからこれは顕著だ。

選挙区の格差

例えば、僕は今回は国民民主党に投票したのだが実は今住んでいる住所が含まれる選挙区には国民民主党の立候補者がいない。 直近で引っ越しをしたがタイミング的に引っ越し前住所の選挙区で投票できたから、国民民主党の候補に投票できた。

もし今回、今の住所の選挙区で投票することになった場合は事実上は自民党か立憲民主党の候補のどちらかから選ぶような選挙になる。

とはいえ自民党と立憲民主党と二大政党が選べるわけではある。 全国の選挙区を見ていくと、自民党と共産党の2候補しかいない選挙区などもちらほらある。 その二択だったら共産党の候補に入れるしかないわけなのだが、比例区ならまだしも小選挙区で共産党に票を入れるというのも票を無駄にした気になりそうだ。

幸いなことに公明党と幸福実現党とみんなでつくる党しかいない、みたいなところは流石になかった。

自分が実現して欲しい政策を掲げている政党・候補者の選択自由度が住所によって変わるという方が、一票の格差よりも大きな問題なんじゃないかという気がしてならない。

選挙についてのアイディア

ついでに選挙がこんなんだったら良くなりはしまいかという空想をしてみた。

小選挙区ローテーション制度

小選挙区制度は義務教育の時にこう習った。

■メリット ・議席数が少数政党に分散されにくく「一番人気」の政党が議席数をとりやすくなるので、安定した政権運営が可能になります。 ■デメリット ・少数意見が指標として反映されづらい

小さい1選挙区から1人を選ぶ制度が政権与党に有利だし、国全体の利益につながりづらい構造を持っているのではないかと疑問がある。 政権を持っている方は地元に利益誘導しますよ、と言いやすいし実際その実績も作りやすい。 そうなると政策の内容ではなく「地元に金を落としてくれる」という理由で選ばれやすくなっているのではと思う。

でもよくメリットを見ると、小選挙区のメリットを活かすだけなら、別に候補者が同じ選挙区から出続ける必要はないはず。

前回出馬した選挙区と同じ選挙区はNG、みたいにすれば小選挙区制度のメリットを残しつつ、人気取りのための地元への利益誘導だったり二世議員が有利になったりということもないのではないか。

老人は特に思うことがないなら選挙に来ないで運動

今回の衆院選の投票率は53.85%と、3番目に低かったそうだ。 中でもやはり若い方が投票率は低い。

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ただ個人的には投票率が低いことそのものは実は悪いことではないと思っていて、、政治について何も考えてないけどなんとなく小泉進次郎に投票するみたいな人は選挙に来ないでくれた方が望ましいと思う。 若くて考えている人の意見がより反映される方が良いのではと思う。

だとしたらむしろ投票率が高い世代の投票率を下げて、特に政策には意見がなくて顔だけで政治家を選ぼうとするくらいならいかなくてもいいんじゃないですか?若い世代の考えが反映されやすいようにしましょうよ、という風潮にしてみてはどうだろうか。