2025年一発目は生成AIについての未来予想

2025年、明けましておめでとうございます。

今回は、新年ということでSASUKEではなく少し未来予想について。

2023年に日本でもChatGPTが注目されたが、2024年はもう当たり前のように使われるようになっている。 さらにこれから、生成AIはどうなっていくのか?ということについて。

現状の生成AIの使われ方

現在、多くのクラウドサービスが生成AIを独自に組み込んでいる。 個人向けサービスでは、学習済みモデルを共有し、プロンプトを元にリクエストに応じる形態が一般的だ。

たとえば、はてなブログの「AIタイトルアシスト」。これ、過去ユーザーがどんなタイトルをつけてきたかは、おそらく考慮していないんじゃないかと思う。実際に使ってみてそう感じた。 本文欄に同じ内容を入力すれば、誰が試しても同じような結果が出るだろう。

だけど、これからは生成AIももっと個人のデータを利用する方向に進化していくのではないだろうか。

これからの生成AIの進化

現在、AndroidやiPhone向けアプリの多くは、データ保存にGoogle DriveやApple iCloudを利用している。このような形態は、アプリ提供者が独自の保存先を持つ必要をなくし、プラットフォーム側にも自社のストレージサービスを有料プランに切り替える可能性を増やす利益をもたらしている。

この仕組みの延長で、生成AIもプラットフォーマーが提供し、各アプリがそのAIを活用する未来が考えられる。 さらに、ユーザーが生成したデータだけでなく、購入した電子書籍や動画といった、ユーザーのアクセス権のあるデータも利用できれば、より高機能になるだろう。

将来的には、生成AIがクラウドではなく、常時稼働するPC(Copilot+とかいうやつ)やMacBook Proをハブとして動作する可能性もある。 むしろ後述のように、クラウド上のサーバーよりもそっちの方が主流になるのではないかとすら思う。

具体例:生成AIの活用シナリオ

生成AIの進化により、たとえば次のような流れでパーソナライズされた旅行プランが提案されるかもしれない:

  • 旅行代理店とのメールから移動・宿泊情報を取得
  • 過去に撮影した写真から、好みの観光スポットを分析
  • 一緒に旅行する相手とのチャット履歴を活用
  • 購入した電子書籍の最新スポット情報を反映

これらを組み合わせるようになれば、より個人に寄り添った提案が可能になるだろう。

現在の先行事例

様々なデータソースの情報を統合する生成AIのサービスはすでにある。

オンラインノートアプリ「Notion」の「Notion AI」は、ユーザーが保存したデータに加え、Google Driveなど外部サービスのデータを連携して活用できる。

www.notion.com

しかし、Notion AIのアウトプットはNotion内に限られるため、外部利用が難しいという課題がある。将来的にNotionが生成AI単体でサービスを提供する可能性はあるが、現状では限定的な利便性に留まっている。

Notionは個人的にも使っているけれども、すべての情報をNotionに集約しているわけでもないのでNotionに課金しようとはなかなかならないなというのが個人的な感想。

勝者となるのは誰か?

個人が保存するあらゆるデータにアクセスできる立場が鍵を握るだろう。端末を所有する企業、特にAppleが有利といえる。

Microsoftは「リコール機能」を先行して提供し始めている。端末がデータを自動的に収集・活用してローカルで集める仕組みはUXもいいし、データのプライバシーの問題もクリアできそうに思う。 しかしスマホもを握っていない。

※リコール機能とは パソコンの操作画面を定期的にキャプチャしユーザーが画面で見ていたもの・操作していたものを記録する機能。自分が何をしていたのか遡ったり検索することができるようになるという。

Amazonは豊富な計算リソースを持っているが、個人からデータを集めることができない。

Googleはスマホこそ握っていても、PCを握っていないのでそのデータを生成AIが使うにはクラウドサーバーに送らないといけない。となるとプライバシー問題がさらに炎上してしまう。

Apple端末で収集されたデータがAppleにも読めない形で、ハブとなるMacに集約されます、そのMacが収集したデータを使って生成AI APIを提供します。それをユーザー・ユーザーが操作するアプリがiCloud経由で利用できます、だったら誰も文句をつけられない。

Googleの時代の終焉か?

Appleはともかく、MicrosoftがAIサービスについてクラウドベースではなくCopilot+という規格を策定してローカルで推し進めているのが興味深い。

www.bloomberg.co.jp

クラウド「サービス」にユーザーのデータを置かせて、そのデータを使ったサービスを提供するというモデルは徐々に規制で出来なくなっていくという前触れなのではないだろうか。

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近い将来、各家庭にMac miniみたいなコンピューターが置かれてエッジでデータをためてAIが動くようになり、自分専用AIにデータを食わせていくことが自己投資、みたいな時代が来るんじゃないだろうかと予想。