今週読んでいた本
「通貨で読み解く世界経済」
通貨で読み解く世界経済―ドル、ユーロ、人民元、そして円 (中公新書)
- 作者: 小林正宏,中林伸一
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2010/07/01
- メディア: 新書
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今週見た映画
なし
お金を払って新聞を読む人が増えている
20-30代くらいで子供の頃からインターネットを使っているような人の場合(ネット上のノイジーマイノリティになりやすい成分)、ネット上の何かに対して対価を払うということに対する抵抗が大きいと思う。でもそれ以外の大半の人々はそんなに抵抗ないんじゃないかなと思う。 もっと上の世代はただで何かが手に入るという文化自体になれていないだろうし、もっと下の世代はスマホゲームやらDLCやら「ただのデータ」に対して課金することが当たり前になっている。
そのような人々を対象にする場合、インターネットサービスはむしろお金を集めやすいのではないだろうか。振り込み用紙やらATM操作やら現金書留やら一切なく、ボタンポチーでお金を払う/受け取る事ができる。(余談だけど昔小学○年生とかの雑誌で応募者全員サービスってありましたよね。代金分の切手を封筒に入れて送るやつ。)
「ネット上のコンテンツにはお金を払いたくない」なんて人はそうそういなくて、実は「お金を払うのはかまわないが、面倒なことはしたくない」というのが世の中の圧倒的多数なのではないだろうか、と考えた。
(3/6)
任天堂スイッチのインターフェースが意外にも保守的な理由
問題なのは、ニンテンドー64で搭載されたアナログスティックと振動以降、新しい試みは失敗を続けていることにある。Wiiはハード発売直後の売れ行きこそ好調だったものの、リモコン機能が生かされたゲームは少なく、逆にライバルハード(PS3)と比べて性能不足が目立つ形となり、早々に市場が終焉した。
これは何度もいってきたことであるが、いまのところゲームに「驚きの進化」というのはそんな求められてないと思う。まだまだ「順当な進化」のほうがユーザーの求める水準に達していない。だから「意外性」の前にスペック勝負が重要なのだ。(PS4がヒットしたのはそういうことだ)その点、今回のスイッチも同じ轍を踏んでいると思うので、うまくいかないんじゃないかなぁ、というのが僕の予想。
(3/7)
「しかしながら、金にはほとんどの人類が“価値がある”と思う、自然物の実体が存在します。そして物質としてきわめて安定していて、魚のように腐ったりしませんからその価値が保存されます。 ビットコインはどうでしょうか? ビットコインは人工的なビットコインの世界のなかで生み出された“価値”ですから、果たして人類が共有する価値となりえるのか? というところに大いに疑問があります」
そんなふうに考えていた時期が僕にもありました。
でも金だってその使用価値よりはるかに高い価値をもっていた。(人々の共同幻想によって!)「ビットコインは人工的なビットコインの世界のなかで生み出された“価値”」という部分についてだが、金が人類誕生以前から「価値」をもっていたかのような書きぶり。金は昔から使われてきたからOK、ビットコインはなんかよくわからないしダメっていう考えかたに見える。
「ビットコイン」そのものが成功するかわからないが、価値が実体を伴ってないといけないというのはもう何十年も前に死んだ考え方だと思う。何も物質的な裏付けのない日本円や米ドルはいいのにビットコインだけに怯えるのは間違ってるなぁと思う。
(3/9)
ビットコインは、「貨幣」にはなれない(後篇)
ソースを見るけることができなかったんだけど、ハイパーインフレが発生した国や政府の信用力が低い国では自国通貨よりも米ドルやユーロといった他国の「信用できる」通貨が広く使われているという。でもそれらの通貨はグローバルに見たら「信用できる」かもしれないが、その国の中でいうと誰も価値を保証してくれない。アメリカの信用力がそれほどすごいのだ、とも言えるが、本文中にある
『貨幣』が成り立つには、中央集権的な権力が必要だということになります
を否定する証拠になっていると思う。米ドルに価値をもたせる権力が及んでいないのに、米ドルが価値を持った貨幣として流通しているのだ。
貨幣現象に中央集権的な権力が必要なのか、というとそうではないと僕は思う。
(3/10)