中国四日目は朝から高鉄(中国版新幹線)で移動。深セン北から無錫駅まで。(深セン北駅から南京駅までをつなぐ路線)なんと13時間もかかる。もうすぐ北海道新幹線が開通するが、函館から博多まで9時間くらいらしいので、函館から博多まで行って博多から新横浜まで帰ってくるくらいだろうか。
夜行列車があればよかったんだけど、車内で流れていたビデオによれば夜はメンテナンスを行うため高鉄は昼間しか運行しないらしい。
この車内は結構辛い。一番きついのが音。イヤホンの音漏れがどうとかそういうレベルじゃなくて、みんなスマートフォンやタブレットのスピーカーで音を聞くのが普通みたい。
また席の間隔も日本の新幹線の普通席より狭い気がする。
とはいえまだこれは高鉄なので中国の電車にしては「マシ」なほうらしい。春節の普通列車や快速列車は座席の"下"にまでびっちり人が埋まっていて、トイレのある車両に座っていたとしてもトイレまで30分くらいかけてゆっくりいかないと辿りつけないとか…。
夕食は車内で売っていた弁当を買って食べたんだけど、容器もプラスチックのトレーにフィルムのふた。こんなにみじめな食事は初めてかも知れない。
ネットだとまずいという意見が多いけど、米の種類が日本の米と違って 食べ慣れない以外味はけっこうおいしい。 しかしいかんせん環境が… |
厦門とか杭州のような大都市を通った時はやっぱり駅も賑やかだったんだけど、多くの駅は村みたいなところに妙に綺麗な駅がぽつんとたっていてなんだか寂しい。(日本でもこだましか止まらない駅はこんな感じ?)
そういう地方駅はだいたい同じ形をしているので、ニュータウンの建売住宅みたいな印象を受けた。
ちなみにほぼ遅れはなく、運行時間はしっかり守られた。途中30分近く遅れていたはずなのに無錫には時間通りに到着したんだけど、後半飛ばしたんだろうか?福知山線の事故を思い出して心配になったんだけど。
無錫では1, 2を争うというホテルにとまった。(でも日本だったらビジネスホテルにも泊まれないくらいの値段!安い!)でも歴史が長いだけあって設備は少々古め。前日まで止まっていた深センのホテルがめちゃめちゃ新しかっただけにすこし見劣りしたかも。
ただ窓が二重窓になっていたのはよかった。中国の都市では一日中クラクションが鳴り続けているがその音がほぼ聞こえなくなる。
翌日は無錫をまわった。無錫には南禅寺という寺があり、ここが観光名所であるとともに周囲に飲食店が立ち並ぶ繁華街になっている。ちょうどホテルの近くだったということで、ここを一緒に回る留学生との待ち合わせ場所にした。(あっちは違うところに泊まっているので)
朝は翡翠市?をやってた |
南禅寺はいわゆる中国の寺、という感じ。
中国の仏教ってどんな宗派があるんでしょう 京都にある南禅寺は臨済宗だけど |
でもここは夜に来たほうがいいということだったので、早々に立ち去り無錫から1時間くらいのところにある「霊山」へ。ここは中国政府が"AAAAA"評価を与えている観光名所だという。(政府が観光地にお墨付きを与えており、AAAAAが最高評価らしい)
実際ここはすごい。ちょっと表現が思いつかないので、とりあえずヤバいという言葉で誤魔化したい。
要するに霊山は寺なんだけど、中はもう仏教テーマパークになっている。アメリカにはキリスト教福音派の作ったテーマパークのような施設があるらしいけど、宗教があらゆる事項の最高審級になる以上娯楽も宗教が包含する、ということなんだろうか。
売り場でチケットを買うと、「これからショーがあるからそれを見に行け」と。まぁせっかくなので見に行くことにした。園内はかなり広く、ショーのある建物まで歩いて10分以上かかった。その建物についてみると、こんな感じ。
想像の5倍くらい大きな建物に驚いたんだけど、中に入ってみるとまた驚いた。
仏教っぽくない |
どん
中に入るときは靴袋を装着させられる そのおかげで床はめっちゃ綺麗 |
どどん
コスモを感じる |
どどどん
ここは天国の宮殿ですか?
そしてそのショーもすごい。ショーの繰り広げられる部屋はドーナツ型で、最初に外の演習でショーが繰り広げられる。
英語の解説もあったのでなんとか理解できたんだけど、ブッダが生まれてからの話らしい。みんなインド風の格好で踊ってます。
しかしブッダはそんな生活で本物の幸福は得られないと悟り、菩提樹の下で瞑想を始める。
するとブッダの精神状況を表現するのか、天井から光が…
ああ、なんか自分も悟りが開けそうだ…と思っていると、
めっちゃサイケデリックに光り始めた。
それと同時に、ドーナツ上の部屋の真ん中から菩提樹がせり上がってくる。
なぜかこのブッダはマネキン 後ろのダンサーは全部人間なのに… |
正直仏教は全然知らないが、ブッダが悟りを開くまでってもっと紆余曲折があったはず。しかしこのショーは8割くらいインドの宮殿での豪華な暮らしを描き、最後の2割でおまけ的に悟った姿が出てくるだけ。正直なんのメッセージを伝えたいのか全然わからなかった。
でもダンサーの踊りは上手だし、セットもすごいよく出来ていて一見の価値はある。
その後もチベット仏教の紹介をする建物を見たり
大仏を見たり
さすがはAAAAAだは~。
しかしいつまでもそこにいるわけにはいかないので、霊山の衝撃に頭がついていけないまま無錫市内、南禅寺付近に戻る。どいういうわけか一緒に回ってくれた留学生の元同級生に夕食をおごってもらい、南禅寺付近を見て回った。
無錫や蘇州は川や運河が有名。
遊覧船は青く光り輝いている。
そして周辺は無錫で若者が一番集まる飲食店街が広がる。
無錫は治安がよく、夜中に出歩いても全然問題ないらしい。そういえば香港マフィアとか台湾マフィアってよく聞くけど、上海マフィアとかあんまり聞かない。北のほうが治安が良いのだろうか?
次の日は無錫から電車で15分の蘇州へ。
無錫旅情、蘇州夜曲ってこの2つの都市は歌になってるんですね。