イーロン・マスクの真似をしてSFを読み始めてみる

ブログの更新が最近滞っている。

週末が忙しかったのもあるのだが、ブログを書く程度なら通勤の電車の中でもできる。でも投稿画面を開いてみても書きたいことが思い浮かばなかった。 大体こういう時はインプットが足りていないときであるというのも自覚があり、新しいものを自分に注入してみたくなった。

SFを読むことにした

イーロン・マスクやジェフ・ベゾスのような今をときめくメガテクノロジーカンパニーの主導者たちはSF小説に影響を受けているそうだ。

www.change-makers.jp

自動車というものが一般的になった社会の中で「より安い・速い・快適な"自動車"を作ろう」と考えるのではなく、「人間が運転しなくても良い技術があるとしたら、どんなのが望ましい"交通"何だろうか」と考えるような発想は確かにSFを読んで、現実の世界を相対化するような思考のフレームを持っている必要がある。

起業家はSFを社会を「良い」方向に変えるために使うが、別の使い方もある。今とは違う社会をリアルに想像させその是非を問いかけるといった使い方。 スペキュラティヴ・デザインに関する本を読んでみても「1984年」をはじめSF小説が例に上がっている。

まぁ起業家になるにもアーティストになるにもSFには何かあるんだろうと思って、SF小説を読んでみることにした。 また、せっかくなので英語で読むことにした。

久しぶりに小説

ちなみに話はそれるけれども、僕はあまり小説を読まない。大学生・大学院生の頃は多少は読んでいたのだが、、就職してからはほとんど読まなくなった。 記憶にあるのが1冊だけなので下手をすると本当に2016年4月から1冊しか読んでいないかもしれない。

それがミシェル・ウェルベックという作家の「地図と領土」。

k5trismegistus.me

さらにいうと、ドラマや映画も滅多に見なくなったしゲームもやらなくなった。とにかく創作物に触れなくなった。

読みはじめたのはグレッグ・イーガン "Oceanic"

英語で長い本を読むのも久しぶりというのもあり、いきなり長編を読んでもギブアップする可能性が高い。 というわけで短編集を読むことにし「SF 短編 名作」みたいなキーワードで探してみたのだが、超名作とされるようなもので短編はあまりなさそうだった。

その中でも名前くらいは聞いたことあるなと思ったので、グレッグ・イーガンという人のOceanicという短編集を買ってみた。

表題作の"Oceanic"の邦題は「祈りの海」というものになるそうだ。

???

最初の作品が"LOST CONTINENT"という作品だった。あとでわかるのだが、結構異色の作品だったらしくいきなりちょっと求めていたのと違うのに遭遇してしまう。

これが、戦乱に明け暮れるホラーサーン地方から主人公が逃し屋?的な人に逃してもらう。その先がなんと並行世界の未来という話なのだが、文明レベルに差があるような記述もなくなぜタイムトラベルをしたのかが全然わからなかった。 読んでいてbrige of timesみたいな表現が出てくるので、タイムトラベルをするのかと思いきや同じようなところに行き着いた。ということは、 bridge of timesと言っても時間を行き来したわけじゃなく、激しい嵐みたいな意味の慣用句なのかな、、???となりながら読むことになった。あとでやっぱりタイムトラベルだったとわかるのだが。

ちなみに主人公の出身はホラーサーン地方だが、ちょうどモスクワのテロを起こしたのがISホラサン州という団体だったので、あのホラサン州かぁということを思った。

いきなりサイエンス要素もフィクション要素も薄い作品だったので面食らってしまったのだが、「祈りの海」は面白いと良いなぁ。