身体の表現における<二次元>と<三次元>※の違い。それは、身体表面にあらわれている。
※本来の意味の次元とは異なる、いわば文化圏の差異をあらわすために<>でくくった。たとえばカスタムメイド3Dなんていうのは3Dとはいえ<二次元>の範疇に含まれる。逆の例はあまり思いつかない。
<二次元>の美少女像というと、目は大きく鼻や口(特に唇)は控えめに描かれ、身体においても爪が書かれることはそうそうない(線としては描かれても、色が皮膚と同じだったり)し体の起伏は描かれるべきものと描かれるべきでないものが綺麗に分かれている。というのは一目見て気が付くところである。
90年代のは悪意があるような… 個人的には70年代が好き |
そして、最近新たに重要なポイントだと気付いたのは「皮膚の存在感の希薄化」である。
僕が人体でもっとも醜い場所だと思うのは足の膝周辺なんだけれども、その理由とも深く関連している。
小さい子供はともかくとして、もう高校生くらいから膝の皮膚は厚く・硬くなっていく。そしてそれは視覚にも明らかなものとなる。足の裏、特に「かかと」も同じ現象が起きやすい。
表面に硬い皮膚が張り付いていることで肉の変形は断続的に分断される。一方、<二次元>では肉は直接露出しているので柔らかい肉はしなやかに形を変える。人体で肉らしさの強い部位といえば、四肢の胴体側(二の腕、太腿)だろう。
(僕は嫌いだけど)ニーハイソックスがもてはやされるのは、太もも≒肉を見せつつ膝≒皮膚を隠すためじゃないだろうか。
ラヂヲヘッド et al. (2013) セックススフィア オルガネラ 3 革命政府広報室 こういう足の裏は硬そうであんまりスキじゃない |
今年前半は「アナと雪の女王」が大流行した。(台湾からの帰りも見たし、ドバイに向かう時も見た。)そして後半に入って国産のStand up to the Victory by meドラえもんが流行っているようだ。(これはCMで断片的に見た程度。)
この二者を見比べると、日米でのCG技術力の差(というよりも経験の差かも)を感じる。
特に問題にしたいシーンがここである。
喫煙者の指みたいな汚さ |
こんな爪や指の関節部分のシワまで再現して何がしたかったのだろうか。CGモデルがトゥーン系なのにこんなところだけリアルな描写を組み込んでも気持ち悪いだけだと思うのだけれども。 アナと雪の女王のほうは特に画像を載せないけれども、質感が陶器のようで綺麗。
ちなみに、日本でも技術力があるところにはある。
地道に経験を積んでいくことが重要なのです |
と、ここまで書いたあたりで何かこうか思いつかなくなった。 もう少しまともな論考にしたい。