久しぶりに北海道に行った。
とはいえ今回は仕事の出張で複数予定も入っており、しいて出かけようとしても札幌市内で駅近のところくらいしか行くことが出来ない見込み。 しかもその札幌市内は、10年ほど前1年間だけだが父親が札幌に単身赴任していた時期もあって何度も訪れている。
というわけで特に観光らしい観光はしなかったわけなのだが、出張の立ち寄り先の一つが江別駅から歩いて30分かかるところなので、その往復の散歩が空も広く空気も綺麗で心が洗われるようだった。
北海道民のプライド
セイコーマートという北海道のコンビニがある。(北海道内に限っては最大手のはず。) ここの商品は「北海道産」をたからかに掲げているものが多い。
観光客むけの土産物ではなく、地元の人向けの商品も「北海道産」であることが大事なんだそう。
仕事で話した北海道の人にその話をすると、やっぱり道民は北海道が日本の食料基地であることを誇りに思ってますからねーとのこと。
ついこの前、百姓貴族という漫画を家族が図書館で借りていたのを自分も借りて読んでいたけれども、それを思い出した。
新千歳空港のラウンジで、倉島牛乳という牛乳が飲み放題なのだがこの牛乳がおそらく今まで飲んだことのある牛乳の中で最も美味だと言い切れるくらいおいしい。
JR北海道の苦境をなんとなく感じる
北海道といえば、広大過疎。
札幌市こそ名古屋市に次ぐ人口が住んでいる大都市ではあるが、それ以外人口密集地がほとんどなくインフラの維持に困難をきたしていることが有名だ。
JR北海道の列車に乗って気づいたのが、普段乗っている電車が綺麗すぎるということ。 山手線はもちろん車両をコロコロ変えているというのもあるが、掃除もやたら行き届いている。
乗った電車は札幌から函館線という、JR北海道にとっては"ドル箱路線"のはずなのだがそれでもこの現状。 東京の車窓なんていくら綺麗にしたところでろくなものは見えないので、逆であって欲しいと思うくらいなのだが、、。
東京一極集中を是正せよというけれども
全国の知事が東京一極集中是正へ議論 宮崎市なんていうニュースがあったが、結局のところ民間企業はより稼げる立地を求めるし、人はより稼げるところに住みたい。東京にはいい人材がいて、「いい人材」を雇える会社はより儲かり、高い給料を求めてさらに東京には「いい人材」が集まる、という。 高校を無償化するだけでは卒業したら結局東京の大学に行ってそのまま戻ってこないだろう。
本当に東京一極集中を変えたいのであれば、日本社会における「いい人材」が何かというのを変えるのが必要なんだと思う。
ホワイトカラー集中を止めるべき
就業者の職業別構成比の国際比較をみつけた。
データブック国際労働比較2024のP84より。
これは結構恐ろしいデータと思うのだが、日本だけ異様に「事務補助員」+「サービス 販売」の割合が高く「専門職」「技師 準専門職」が少ない。
「大学に行って大企業に就職してオフィスワーカーになるのがいい人生」という風潮はやっぱりあるんじゃないかと思うんだけれども、
日本は無駄なオフィスワーカーが多いというのがわかる。
最近は熊本のTSMC進出でTSMCの工員の給料が凄い、とかいいニュースを聞くようになってきた。 外資企業によるものであるというのが残念なところではあるが、この製造業が稼げるというトレンドはそのまま大きくしていくべき。
食料を作る・ものを作るといった根本的に価値を生み出している現場がもっと稼げて「いい仕事」と思われるようになれば、勝手に農地や工場が少ない東京から人が出て行くようになり、北海道で酪農をしよう、東北で農家をやろう、長野で精密機械を作ろう、という人が増えるんじゃないかと思う。