ComicInfoEditorは電子コミックを管理するComicrackというソフトウェアと一緒に使うことが前提のソフトウェアであり、単体で何かができるわけではありません。あくまでComicrack用の管理データを編集するためのソフトウェアです。しかしComicrack自体の知名度もそれほど高くなく、まわりで使っているというひとを見たことがありません。
じゃあComicInfoEditorについて説明する前にComicrackの使い方から説明するべきなのではないかということで、 今回はそこを解説していこうと思いました。とはいえ全部説明していたらきりがないので、とりあえずコミックの取り込みの部分を中心に解説します。
Comicrackはおそらく現時点で最高の電子コミック管理ソフトであるので、まだ使っていない人は使ってみることをおすすめします。
1.スキャンする
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| PARANOIA CATというサークルなんだけれども 脂肪の書き方がいいと思いますね。 |
自炊の方法なんてものは巷にあふれてますけれども、Comicrackの仕様上スキャン時にComicrackで扱うということを前提にした注意が必要です。
まず、自炊＝PDFという方も多いかもしれませんがComicrackはPDFをうまく扱えないです。それにComicInfoEditorとの連携もできなくなるのでダメです。必ず画像形式でスキャンを行い、zipファイルに固めてください。普通にJPG形式がよいでしょう。
また、 ここが重要なのですが本文が白黒であってもスキャナの設定はかならずすべてのページをカラーで取り込むようにしておいてください。白黒の画像はComicrackでは扱えない上、後述するアーカイブの変換などを行うと勝手に削除されることもあります。具体的にどういう条件で発生するかはわかりませんが、何度か経験しました。
Scansnapなどのスキャナーには、取り込んだ画像からカラーかグレースケールか白黒二値か自動判別する機能がついていることが多いですが、これは絶対に使ってはいけません。
スキャンが終わったら、アーカイブファイルをひとつのディレクトリにまとめておきます。
2.取り込む
Comicrackで「編集」→「設定」と進み、「ライブラリ」タブを開いてください。
そして、 「コミック フォルダ」に自分がアーカイブを保存しているディレクトリを指定します。
ついでに、 「拡張設定」タブの「コミック情報のファイルへの書き込みを許可」と「コミックファイルの更新を自動チェック」にチェックを入れておいてください。
そしたら、「ファイル」→「コミックフォルダのスキャン」を選びます。これで指定したディレクトリにあるアーカイブがすべてライブラリに取り込まれます。
3.変換する
この手順は必須ではないんですが、ComicInfo.xmlというComicrackの生成するメタデータ管理用ファイル（先ほどの設定ででてきた「コミック情報のファイルへの書き込み」です）を確実にアーカイブ内に作成させるために行うことを推奨しますこれを行わなくてもいつかは書き込まれるはずなんですが、そのタイミングが良くわからないのでここで変換をかけたほうが確実です。
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| 右のやつは諏訪地方で行われた即売会で出たやつみたいですね。 僕はまんだらけ秋葉原店で買ったけれども… |
ライブラリに表示されている項目を右クリックすると出てくるメニューで「コミックのエクスポート」→「CBZに変換」を選びます。この際に画像のリサイズや補正をバッチ処理することも可能なのですが、それらについてはComicrackのマニュアルを参照して頑張ってください。単にzipからcbzに変換するだけならほんの数秒で終わります。
4.メタデータを削除する
Comicrackは個別ファイルに書き込むファイル以外にもメタデータのデータベースをもっているようで、それとアーカイブ内ファイルと競合が起きた場合はデータベースのほうが優先される設計っぽいです。（ただし、データベースで空欄の項目は大丈夫）
なので、メタデータがすでに書き込まれているアーカイブをComicrackのエディタ以外で編集しても書き戻されてしまうというわけです。
それを防ぐための処置です。
先ほどと同じように項目を右クリックし、今度は「情報の表示」を選びます。するとポップアップが出てくるのでその「詳細」タブを開きます。
Comicrackはファイル名から自動的にメタデータを推定して入力してくれるというありがた（迷惑）い機能がついているのですが、これをオフにします。青く囲った「暫定データの有効化」を「いいえ」にしてください。
そして文字が入っている項目を全部空欄にしてOKを押します。
複数ファイルをまとめて選択して一気に編集を行うこともできます。これは説明しないので各自頑張ってください。
これでComicInfoEditorを使う容易が整いました。続きはいつになるかわかりませんけどそのうち。
