最近の僕の興味の流れを言うと、パチンコ中毒→MMO中毒→ソシャゲ中毒→ドルオタ…と日本の底辺趣味をめぐる冒険みたいな感じになってしまっている。なんだけれども、この興味の赴くままいろいろ調べている内になんとなく「オタク」というものについてわかった気がする。
まずいえるのが、オタクという言葉にはいろいろなタイプが含まれてしまっており、それぞれを表す言葉はいまのところない。その本来ことなるものを全部まとめて一つの言葉で表してしまっていることによりわかりづらさができてしまう。「オタク」と呼ばれる人たちはどのような形質をもっているのか、いくつかこれだというものが見えてきた。オタクらしさというものは、これらの性質をもっていることにより感じられるものだと思う。
オタクっぽいものを好む人
これはかなり自己言及的になってしまうんだけれども、アニメ・ゲーム(なかでも美少女動物園要素があったりするものは特に)やアイドルといった「オタクっぽいもの」を好むタイプ。
これが一番間口が広いというか、現在とりあえずオタクっぽいというとこれが第一なんじゃないでしょうか。とはいえ、これだけだというほどそうは見えないとも思う。これから述べる他の形質もあわせもっていないと、という感じだろうか。
自分の「好き」が最優先な人
相手のことを考えず、自分が好きというものをべらべら喋る人。 これは実体験なんだけど、僕がまったく興味を示していないにもかかわらず「魔法少女まどか☆マギカ」の魅力をずっとしゃべって来た挙句、なんで見ないの?見なきゃダメだよと言ってくるような人がいる。(この例は↑の「オタクっぽいものを好む人」との複合パターンである。)
別にこれは「オタクっぽいもの」にかぎらず、なんでもそうだと思う。ただ自分が好きだから、他の人にもそれを押し付けようとする行動はオタクっぽいと感じられると思う。
金を使うことしか能がない人
これは主にソシャゲ・アイドル界隈に多そう。 聞いてもいないのにいくら使ったかを自慢するような連中である。Twitterで「今日も○万円課金しちゃったー」とか言って画像をあげてる構ってちゃん、あれがこれ。
最近読んでいるブログにこんな記事があった。できる!脱ヲタ!第八回
ヲタクはどうか。 金を払うだけで楽しめる。 それが第一の問題なのです。
握手もアニメもソシャゲも、知識や経験や技術がなくても楽しめる。 たったそれだけの差で流入のハードルには大きな違いなのです。 だからこそ他のことを始めるのが億劫になる。そしてヲタクは辞められない。
そして次の「楽しい」。
ヲタクを見た一般人はこう言います。 「そのお金で他の楽しみを…」
違うんです。 強烈に楽しいんです。
この強烈な楽しさが脳内を駆け巡るからヲタクは辞められない。 僕なんて後遺症が残ってます。 あの強烈な楽しさに比べれば他のことに楽しさを感じられない。
うつ病でしょうか?いいえ、ヲタクです。
このタイプには、一般的にはオタクには分類されないパチンカスなども含められると思う。
何も考えたくない、コンテンツに楽しませてほしい人
上の金を使うことしか能が無いとも関連していると思う。「けものフレンズ」が流行ったときとかとりあえず「すごーい」とか「わーい」とかばっか言ってるだけの人たちが急に湧いてきた。何も考えずただそういう発現をしているだけで仲間ができたきになるし、その仲間と盛り上がっている感覚が得られる。 面倒なことはしたくない、楽しませてくれるのは相手の責任だという態度もオタクだと感じられやすい。
ここまでのべてきたオタク像にはあまり共通性がないようにみえる。だけど少なくとも1つ共通している部分があると考える。それは「消費」という点である。 これまで述べてきた形質は、どれも何も生み出さない。オタクというのは消費に異常な価値を持っている人々といってもいいかもしれない。 オタクらしさは自分で何かを生み出すのことによってではなく、誰かの作ったものを消費することで形作られる。消費には価値があるからこそ、安売りを求めず高値で買うことを望む。(アニメDVDなんかいい例)。「作り手」に対してお金を払うことが偉いのである。(だから投げ銭システムなんかと相性がよいのだろう。)
好きなものへの興味から創造性を持つ人
さきほど述べたように、オタクらしさの多くは消費によって形作られる。 しかし既存作品の上に勝手な世界を作り上げちゃう人とか市販の機材に満足できなくなって自分で設計を始めちゃう人とかそういう人が生まれるのもたしか。好きが高じて豊かな創造性を発揮できるようになる人がいる。
とはいえ、オタクと自認するものの多くはこの形質をもっていない。しかしくくりとしては同じオタクである。だから自分たちもオタクであるということによって創造性をもっているかのように錯覚してしまうことがあるのだろう。これが厄介なオタク選民意識につながっている気がする。