「水曜日のダウンタウン」というバラエティ番組があり、僕はそれを好んで見ている。
この企画すき
先週もいつものように見ていたんだけれども、ふと思うことがあった。
ダウンタウンって現代日本の「芸人」ヒエラルキーの中ではトップに君臨しているわけだけれども、どうしてその地位にたどり着いたのだろう。 もちろん実力は主要な要因の1つであるけれども、実力だけで今の地位にいるとも考えにくい。 正直なところ、「水曜日のダウンタウン」のスタジオトークを聞いていても、この秀逸なコメントは松本人志以外だったら絶対に思いつかないだろうなと思わされることはない。
でも、このコメントは松本人志以外だったら思いついたとしても身分的に言えないだろうなぁと思わされることはままある。
これは重要なことで、他の芸人よりも高い地位にいればより際どいことを言えるようになりそれでまた人気を得て更に地位を高めることができるというRich get richerな法則が働いているのである。(無論実力がともなっていることは前提) だから、実力が同等であれば人気も収束するのではなく先に人気が出たほうがますます人気になっていくのである。 「地位が人をつくる」という言葉もあったりするけど、それと似ている。
この「先に売れる」というのがとても重要で、ダウンタウンはその機会に恵まれたからこそ今の地位にまで上り詰めることができたわけである。 ではどうやって彼らはその機会を得ることができたのだろうか。それは、NSCという養成所の創設時に入校したというところにある。 今ほどではないにせよ、芸能界に影響力を持った吉本興行の会社としてのプライドをかけたプッシュにのることができたというのが、運命を左右したのだと思う。

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一昔まえの日本であれば、そんなことを気にしなければならないのは芸能人とか水商売の人とかだけだったのかもしれないけれども、時代はそうではなくなってきている。 電機メーカーはもちろんのこと、安定の代名詞みたいなものだった銀行も今では風前の灯火業界筆頭という状況だし、自動車産業も「死の宣告」状態だ※。
すべての個人が、今自分がいる場所はこれからどうなるのかを気にしないといけない時代になりつつある。
自分は就職する前からも同じようなことは考えてきており、その結果テック業界に進んだ。未来を予測することは難しいけれども、今後より多くの人・組織・物がインターネットに繋がり、より多くの情報がインターネット上に存在し、より多くの価値がインターネットを介して生み出されるようになるのは間違いないと思ったからである。 そうなった未来の世界においては機械と対話できるスキルこそが最も必要とされるスキルであると考えたからである。(プログラミングっていうと矮小化しているような気がしてしまうけど、一般にはプログラミングといったほうがよさそう)

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幸いなことに、入社して以降多くのことを学ぶ機会を与えてもらい一流ではないにせよ一人前のエンジニアにはなれているのではないかと自信はついた。 けれども、そうなったときに今いる場所は「正しい場所」なのかどうかは考えないといけないなぁと思い始めている。
プログラミングはコアと成る部分はドメイン領域によらない部分が多い(だからIT化は全産業に現れる)が、専門性の高い領域はドメイン領域による部分が多い。たとえば金融領域でバックエンド開発をしているときに画像処理の知識が直接求められることは無いだろう。
業界選びをしたときと同じように、テック業界のなかでも自分の今いる会社は今後有望なドメイン領域にいるのかそうでないのか・その領域でしのぎを削る会社たちの中でどういった立ち位置に居るのかといった部分にドリルダウンして自分の居場所を考える段階にたどりついたのかなと思っている。
まぁ、近い内になにか発表があるかもしれません。先生の次回作にご期待ください。
※ ファイナルファンタジーシリーズにでてくる状態異常。ほかの状態異常と違い、この状態になってもそのタイミングではステータスも変わらず行動制限をうけるわけでもないが、時間が来るととつぜん戦闘不能になるというものである。日本の自動車業界は今でこそいいけれども、電気自動車の時代になったら間違いなく大打撃を受けるのでぴったりかと。。