デパートメントH 第8回大ゴム祭 に訪れてみました

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仕事中、Youtubeでいろいろなドキュメンタリー番組を流し見するのが最近の生活。おもにテレビ番組の横流し品が多いんだけれども、YoutubeをオリジナルにしているVICE Japanというチャンネルのドキュメンタリーの中にも興味深いものがあった。

それが↑の「ドラァグ・クイーンの素顔」だったんだけれども、取材が入っているイベントの開催場所がなんと東京キネマ倶楽部。なんと家から歩いて10分たらずのところ。 こんな身近なところで、何十年ものあいだ「デパートメントH」なるものが開催されていたとは…。いてもたってもいられなくなり、さっそくこのGWに訪れてみることにした。メディア産業に従事するものとして、見識を広める必要があるという理由をつけて会社の友人をむりやりさそって。


まず驚いたのが集まる人の多さ。 東京キネマ倶楽部は音楽系のイベントを多くやっており、週末バンギャっぽい人たちがまわりにたむろしているのを見かけることはあったのだけれども、キネマ倶楽部から歩道橋を登り2,300mくらいの行列が伸びていた。鶯谷駅を最寄り駅としてからもう5年くらいだけれども、鶯谷駅にこんなに人がいるのを初めてみた。

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アニ漫系のコスプレイベントとと言うのは会場外で衣装着用禁止、更衣室で着替えないとダメっていうものがおおいんだけれども、これは駅を出てくるときからキマってる人が多かった。(まわりで警察が荷物検査をして薬物を探していた)

我々もおのぼりさん感丸出しで列に並んでみたら、前にいた人が話しかけてきた。見た目ラバースーツに身を包んでいたりするわけでもなく、最初は世間話しかしていなかったのでこの人も観光なのかな?と思っていたら、だんだん自分はSだとか縄師のパートナーがいるとかいう話になってきて、そのパートナーに絵の具?をかけている写真を見せてくれた。(ウェットアンドメッシーというものらしい)

この時点で自分の生きてきた世界の狭さを思い知り始めてきたわけだけれども、中に入るとまたすごい。 ラバーは関係ないんだけれども、ちょっとここでは書けないような格好をしているおじさん達がソファーに座って談笑している。(一応、警察が踏み込んできてもわいせつ物陳列にはならないようにはなっている、、と思う。一部危なかったけど) ゴム祭とはいいつつ、ゴムを着ている人は2,3割というところだっただろうか。

でも、ゴムを着てない人の多くは見る方専門っぽくて、ステージにかぶりついてローアングルを狙ってみたりする人たちが多い。ローアングルから見たってゴムじゃん、、と思ってしまうのだが。 完全に物見遊山で来ているのは自分たち含めてごく僅かだったと思う。


テーマこそまるでちがえど、昔スチームパンクのイベントに訪れたときと同じような構成をとっていた。中央にステージがあり、ショーを開催。ショーがない時間はDJタイム。(いるかなぁ?) ショーを見ている人もいれば、まわりで知り合いと談笑している人たちもいる。大まかに言うと、普通の格好をしている人はショー目当て、表現する格好をする人たちは談笑目当てという感じだろうか。


正直、中のショーに関しては自分の言葉の限界を超えており語ることができないのでもう来年見てきてくださいとしか言いようがない。

それとは別に気づいたのが、「ストロングゼロ」に代表される高アルコールの安価な酒、しかも500ml缶を持っている人が多かったという点。 さきほど紹介したSMおじさんも、「本当に自分のやりたいことができることはない、つねに満たされない思いがある」といったことを言っており、この場ではみんな楽しそうに見えるけれども、「こだわりがない」人々よりも満たされない思いをしながら生きているのかもしれないなぁと思った。

「ここは東京で、誰もが1人になれる場所だから」というのもそのおじさんの言葉だったんだけれども、それを発散できる場所がない人たちもいるんだなぁ、と想う夜でありました。