ビデオゲームとスポーツの関連性

最近PS4を買ってからビデオゲーム(とそのインターフェース)への興味が再燃しているわけだけど、Gigazineでこんなニュースを見つけた。

「過去に登場したゲームの87%はもう遊ぶことができなくなっている」

gigazine.net

ソフトの発売年ごとに入手性の比較もされているけど、調査対象として最も新しい2005-2009年のソフトの入手性がいいということもなく、1990-1994と変わりないそうだ。

https://i.gzn.jp/img/2023/07/11/retro-games-disappearance/s3653.png

いつまにかバーチャルコンソールは

この記事の中でも特にへーと思ったのが、

例えば2023年3月にニンテンドー3DSおよびWii U向けの「ニンテンドーeショップ」が閉鎖された際にはゲームボーイのタイトルの多くがプレイできなくなりました。

というところ。

3DS向けのDL販売が終了というのは今年のニュースなので見た覚えがあったけれども、てっきり3DS「で」買えなくなるだけでSwitchでは引き続き買えるのだと思っていた。 でも実際は違った。

調べてみると、Wii/Wii U/3DSで展開されてきたレトロゲームのDL販売「バーチャルコンソール」はSwitchで使えないんだろう。 任天堂のサブスクサービスに入るとおまけとしてある程度のソフトが遊び放題で遊べるようになっているそうだが。

似たような話で、PS・PS2・PCエンジンの過去ゲームを配信してきたゲームアーカイブスというソニーのサービスも対応ハードはPS3/PSP/PSVitaだけで、PS4以降は対応していないそうだ。一方で、アーケードゲームのアーケードアーカイブスというのがPS4から始まったらしい。

古いゲームをエミュレーターで動かすなんてそんな大変なのかねと思うけれども、グレーなことを勝手にやってるだけなのと売り物としてお金とってリリースするのでは話が違うのだろう。 光ディスクの時代になってからは「ゲームソフト」はただのデータだけれども、ROMカセットの時代はソフトと言いつつカートリッジの中に特殊なハードウェアが仕込んであったりもするそうだ。 そんな時代のものがちゃんと動作するか確認のために少なからずコストがかかる上、対して売れはしないだろうし、売れたとしても今のソフトの売り上げにとっては悪影響を与えかねない、ビジネスではなくて慈善事業みたいなものだったんじゃないかと思う。(自分達はこんなゲームをやってきて、ゲームを作ろうと思ったんですというメッセージ的な?)

データの入手性以外

仮にデータだけが入手できたとしても、体験としての再現ができるかはまた別の話になる。

去年HORIが「ご意見募集」ということをやっていたそうだ。レトロゲームを遊ぶためのコントローラーとして、パドル・トラックボール・ループレバーという3種類の方向指示インターフェースがついている。

hori.jp

HORIのある開発者的にはこの3つは必須だと思ったんだろう。

しかし昔のアーケードゲームで用いられたインターフェースはこんなものにとどまらないようだ。

ykuns-mechanical-club.com

ビデオゲームとは一体なんなのか

ゲームのことばかり調べていたら、こんな記事に会った。

news.denfaminicogamer.jp

ゲームから生まれたIPは、アニメやグッズ、スピンアウトのゲームなど、いろいろなところに広がっていけます。 単なるゲームだけだったタイトルをIP化することが、いかに価値が高いか……ということをこの業界は20~30年かけて学習してきたわけですよね。すると「ゲームがどうか」という話だけじゃない、総合エンターテインメント事業になっていきます。

ゲームの体験というものがそもそもゲームプレイだけに由来するものではなくて、今ではアイマスのコンサートとかなんだろうけど昔もドラクエ3を買うために学校を休んで並んだみたいな体験の共有まで含めてビデオゲームの記憶というのが作られているのではないだろうか。

と考えると、確かにゲームとスポーツは似ている側面がある。 「フットボール」自体は昔からあるが、マラドーナのいるフットボールは一時代だけだしクリロナがいるフットボールも一時代だけ。 時代とともに戦術も変わるし、今はマラドーナも大して活躍できないかもしれないが、当時を知っている人にとっては確かにすごかったのだ。

ゲームも、ドラクエ3なんて思い出や伝説補正がなければ今のゲームの方が面白いだろうし、マラドーナも今のフットボール環境では活躍できないかもしれない。