前回の記事に引き続いて、定期購読すべき雑誌を選んだメモ。今度は月刊・季刊誌だ。
月刊・季刊誌には、読むことでニュースを知ることよりも、「視座を高める」であったり「世の中の長期的な動きを捉える」という意味合いを期待している。 そういった観点で買う雑誌を選んでみた。
WIRED:⭐️⭐️⭐️
WIREDに関しては新たに読んでみた雑誌ではない。むかし隔月刊で出ていた頃は定期購読もしていたくらいだ。
紹介されるトピックの選び方はあらゆるメディアの中で最もクオリティが高いと信頼している。
一方で紹介トピック一つ一つの掘り下げはあまりないのでWIREDだけを読んでいても何もわからないというのも言えるだろう。 面白そうな単語を知るためのブックガイド?的な位置付けだろうか。
例えば昨年の例でいえば「無意識データ民主主義」なんて言葉を知った。
事業構想:⭐️⭐️⭐️
事業構想大学院大学というところが出している。 スタートアップ情報や新規事業情報が載っているけれども、いいなと思ったのは公の話も載っている点。 ここでは、「公の話」とは地方自治体と企業の連携事例や国の脱炭素の前進に向けた方針の解説などだ。
なぜそれが役に立つと思ったか。
例えば、「DX」なんていうのは誰も抗いようがないメガトレンドである。 メガトレンドが先にあって、自国企業を生き残らせるために各国政府がトレンドについていくために政策を立てている。
一方で、「SDGs」とか「DE&I」みたいな中期的なトレンドは旗振り役が国連なのか日本政府なのか地方自治体なのかといったレベルの差こそあれ、公が「こういう社会が望ましいから皆さんこっちにきてくだいね」と先導して起きているトレンドだ。 企業人としては「官製ビジネスチャンス」とも言える。
後者の方は、先端テクノロジーを追いかけているだけではダメで「公の話」にキャッチアップしておかないと捉えられない話である。
WIREDがメガトレンドの先端を知るための雑誌だとすれば、こちらは官製トレンドを教えてくれる雑誌というふうに棲み分けができるなと思った。
Wedge:⭐️⭐️
JR東海のグループ会社が出版していることもあり東海道新幹線のグリーン車で配られることでも有名。
読み続けると、“時代の先が見える──”月刊ビジネスオピニオン誌
をうたっており、キャッチコピーレベルではまさしく求めるものだと思って買ってみた。
しかしこの雑誌単体は悪くないのだが、週間でニューズウィークと東洋経済を買うことにするとかぶる部分が多いかなーという感想。 となると別に買わなくてもいいかなという判断。
日経クロストレンド:⭐️
日経クロストレンド発のムック本「2024 伸びる会社100」が面白かったので、雑誌の方も検討してみた。
しかし日経クロストレンド自体はB2Cビジネス特化という感じでちょっと「視座を高める」という点とは違うかなという感じ。
また記事の質も「事業構想」の方が高いように思った。 言い方は悪いけれども全体的に「うまく行った事例ですよ。すごいですねぇ。関係者の人たちは成功の秘訣についてこう言ってました。」でおしまいで、第三者視点からの分析というのが薄いように感じる。
上記ムック的な内容を求めるのならば、事業構想を読んだ方が良さそうだ。
そもそも
「マーケティングがわかる 消費が見える」
がキャッチコピーだしね。
ということで
週刊誌と同じくFujisanを使って定期購読する予定。 消費ではなく投資だと思って、いい情報にはお金を使っていくことにした。