DMM留学でマルタ島に一週間だけの語学留学に来ています (5) 大人になるということ

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帰ってきてから一ヶ月以上たつというのに、いったいいつまで「来ています」なのかというむきもあるでしょう。でもまだまだ続くんじゃ。

タイトルにはいっているDMM留学はもはやほぼ関係なくなってしまっていますが、ごめんなさい笑

井の中の蛙

日本で生まれて日本で暮らしていたころは、自分にとって人間関係は2つの形態に分類されるものであった。「ズッ友」と「赤の他人」である。 同じ学校や会社で仲良くなった人は、半永久的に関係を継続することが前提とした関係を構築する。一方で、そうじゃない人たちは完璧に他人。

「ズッ友」関係を構築するのには一定のリソースが必要であるし、自分は自分から一度連絡が途絶えた相手に自分からふたたび連絡をするのがとても苦手でもある。 なので、定期的に「ズッ友」から「赤の他人」への格下げがある。自分で書いてて思うけれども、すっごい急な格差があると思う。

普通の、というか世間一般で言うコミュ力のある人というのはこの中間にグラデーションのように中間領域が広がっているのであろう。 自分がそう思っているだけかもしれないけれども、コミュ力のある人が誰にでも話しかけられるようにみえるのは、よく知らない人に対して「その程度」の存在として話しかけることができるからなのではないだろうか。

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大人の人間関係

「この人とはもう会わないだろうから、今後の関係なんてことは一切考えなくてもよい。でも、この時間で得られるものがあって相手に与えられるものがあれば充分。」という考え。これができる人は、他人に自分がどう見えるかというのが異様なほど気になったりしないんだと思う。 ナンパというのがその最たる例で、ここで嫌われたとしたってもう二度と会わないんだから関係ない、リスクはゼロでもし当たればリターンはあるわけだからリターンはプラス。だったらやらないという戦略は非合理的だよね、と。

囚人のジレンマゲームは一般に繰り返しがある場合とない場合でとるべき戦略が異なる。ない場合は裏切りを、ある場合は協調を選ぶのが合理的である。 考えるに、コミュ力があるの1つの要素として、自分が置かれている状況が非繰り返しゲームでモデリングされるか繰り返しゲームでモデリングされるのか適切に判断できるということがいえるのではないだろうか。

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これが自分にはなかなか難しい。あらゆる場合を繰り返しゲームでモデリングして戦略を選んでしまう。 ただまぁこの選択は理性が行っているというよりは情動的なものなので、理解していてもそう簡単に直せるものではない。

マルタ島で学んだこと

マルタで過ごした時間は、ショック療法として機能したように思う。 その時が終わればおそらく一生会うことはないけれども、その時だけは他の誰よりも濃い時間を過ごすという、今まで経験したことのない形態の関係を構築する経験をしたからである。したというか、せざるを得ない状況に追い込まれたというか…。

自分はホームステイ、しかも一週間だけだったけれどもマルタのホストファミリーの人とか他のホームステイ生と家族(といっても朝晩ごはんを一緒に食べてテレビをみたりする程度だけど)くらいの濃さで時間を共有することになる。そしてクラスメイトとは毎日午後遊びに出かけたり。

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相部屋の寮生活を選んだ場合なんかはさらに追い込まれることになる。 ルームメイトと瞬間風速的には家族よりも密な時間を過ごすことになる。ごはんを食べるのも一緒、お出かけするのも一緒、寝るのも一緒。実の親とでさえ、小学校に上がったらここまでべったりになることは稀だと思う。

もちろん別れ際に「また会えたらいいね!」という言葉は交わすけれども、ほとんどの人とは一生会うことはないだろう。 何より、学校という特殊な空間で他のクラスメイトと一緒に過ごしたから成立していた関係であって、ある人だけと再会してもそれは違うのである。

そんなに遠くない未来(数時間とか数日後)、別れが来ることがわかっていたとしても、むしろわかっているからこそ適度な濃さの関係を作って、一緒に良い時間をすごすことができるようになるということ。 それを学ぶことで、人は大人になっていくのだと思う。

マイルドヤンキー化する日本のエリート

いわゆる英米系のグローバルエリートみたいなのが強いのって、そういう経験を積んでいるからなんじゃないだろうか。 自分は一応日本の中では一番という大学を出ているけれども、東大は近年ますます東京圏や京阪神圏など大都市の「名門校」出身者が増えているという。(それにともなって、実家から通う人も増えているという)いやホント、自分のいた高校が「35年連続東大合格者日本一」とかなのであれなんですが。

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大学入学時点から、すでにある程度ネットワーク(=社会資本)を持った状態で入ってきて、新たなチャレンジなんかしなくたってそれを維持し続ければある程度居心地のいいぬるま湯環境にい続けることができるという。 いわば東大生も「マイルドヤンキー」化しているといえるだろう。

日本人が「幼稚」と言われるのは、そういうところに理由があるのかもしれないなぁ、と雑に思った次第。


ちなみに、この記事の内容を考える際はマルタで出会ったある日本人の方とのやりとりからインスピレーションを得ました。このブログが面白いと言ってくださり、日本に帰ってきた際もお会いしてお酒を一杯おごってもらいました。

北海道に行く機会があれば、またお会いしたいですね。


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