DJコントローラーを買ってDJの練習をはじめたのは前の記事で書いたとおりだし、DJ KOO先生のYoutubeチャンネルの動画で学んでいるのも書いたとおり。
チャンネルは↓
コロナ自粛の期間、Youtubeで新しいことを学ぼうみたいなムーヴメントがあったかのように記憶しているが、実際やってみるとこれは使いどころによってはよさそうだなぁと思った。
動画で学ぶのに向いているもの
以前僕はある会社でネットを使った学習系サービスの開発に従事していたこともあるのだが、実はオンラインでの勉強というものには懐疑的だった。
高校生の頃に、ビデオの塾に通っていたこともあるのだが、どちらも全然見に入らず、ただ映像を眺めながらボケーッとしているだけだった記憶がある。 両方共お金を払わずに見ることができたということもあって両親になんの気負いもなくボーッとできたというのも一因かもしれないが、、。
ビデオの塾は、その塾でもっともよい質の先生を全員にあてがうことができるわけで、実際まじめに聞けばとても入ってくる授業だったのだが、とても集中力はもたなかった。(そもそも僕は人の話を聞くのがとても苦手ということがあるかもしれない。)
思うに、人が思考をするスピードというのは千差万別で、動画というものにうまく速度があわないのが原因なのではないかと思う。
ということを考えると、体を動かすことを学ぶ、それこそDJのような講座であるからこそ、動画である意義というのがあるのではないだろうか。 どんなに頭の回転が早かろうが遅かろうが、筋力があろうがなかろうが、同じ速さで操作をする必要がある。 筋力があるから俺はターンテーブルを常人の3倍の速さで回せるぞ!という人がいたとしても、実際3倍回していたら曲をつなぐポイントがおかしくなってしまう。
自分の体をどのような動きで、どんな速さで動かす必要があるのかを学ぶ必要がある場合には動画の学習ツールというのが役に立つということのようだ。 というわけで、随分時代の最先端には遅れてしまったが、オンライン学習デビューを果たしたぞ、と。
動画時代で変わるもの
動画の特徴として、今までは学習してから何かをする必要があったのを、はじめてのことでも見ながらならとりあえずアウトプットが出せるという点があると思う。 これは、人の働き方というのを変えると思う。
以前の記事でも書いたことの焼き直しになってしまうが、料理のようなものはかなり影響をうけるのではないだろうか。 最低限の各種調理器具の使い方さえ知っていれば、毎日違う厨房に立って、客の注文に合わせて流れる動画に合わせて真似をするだけのギグ・シェフみたいな存在も考えられるようになっていくだろう。
これまで仕事をするには、仕事の各ステップの意味を知り、仕事のやり方を「覚える」必要があったわけだが、動画やARはそれを変えうる。人間は自分が今何をやっているのかを知ることなく、単に動画に映る先生の真似をしていればそれでよくなる。 アナロジーだが、サールの「中国語の部屋」に近いものを感じる。
人口減少との相性のよさ
日本は、これから人口が減っていく。2050年には、2割の自治体が消滅するとか、半分の地域では人口が50%以下に減少するといわれている。
https://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/policy/kyosei/23-1/files/1-9-2.pdf
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/senryaku2nd_sakutei/h31-03-11-shiryou6.pdf
そういう時代には、ふつうの市民が助け合ってインフラを維持するようなことも求められていくだろう。 1人の人間が、いろいろなことをしないと社会は成り立たなくなっていく。
そういう時代には、人の能力を補完するような技術の重要性は増していくだろうと思う。
これからの時代には、動画の真似をするリテラシーが大事になっていくかも。